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展示室4 「大戦−そして復興」
 『全輸送力を戦争のために』−当時、東亜旅行社(現・JTB)が発行した時刻表の中に、一頁全部を費やして太字で大書されていた標語です。このように、戦時体制の時刻表には、輸送機関が戦争遂行の道具として組み込まれていく姿が刻み込まれていました。それどころか、本来公開されるべき時刻を隠匿せざるを得ないという状況や、物資不足で時刻表の発行が困難になるという、時刻表の存在自体が危ぶまれることさえあった苦難の時代でもありました。
 やがて長い戦争の時代が終わると、徐々に花が開くように交通界にも平和が戻り、それとともに、素朴でカラフルな時刻表からは新しい時代の息吹が感じられるようになります。
 こうした激動の20世紀の中でも最も激動的といえる時代の時刻表を、この展示室では紹介します。
●『全輸送力を戦争のために』

大阪湾に繰り広げられた帝国海軍の偉容

悲劇の島のなつかしき日々−沖縄航路

日本支配地域の拡大とともに広がる翼

戦火に途絶えた大西洋航路の黄金時代

戦雲に覆われる日本の海外定期航路

レジャーに影を落とす時局の空気

時刻のない「時刻表」

紀元2600年−軍国主義の中の祝祭

日本を焼き尽くした「空の要塞」のルーツが登場

国策によって再編された日満連絡最短ルート

中欧へ吹き荒れたナチスドイツの嵐

民間航空が担った軍事輸送

命懸けの海峡に新しい連絡船航路開設

空襲を警告する大戦中の時刻表

敗戦間近の日本の鉄路


●平和の夜明け

欧州戦線の終結と米軍による鉄道管理

I shall return - マッカーサーの長い道程

占領軍による鉄道管理を伝える英文時刻表

東京を走った占領軍専用バス

鉄路の復興−急行列車が復活

大西洋航路に豪華客船がカムバック

引揚列車が郷里へ走る

焼跡の港町に響く汽笛−復活した憧れの太平洋航路

近鉄特急登場

混乱する陸上輸送を補完した内航海運

東海道に特急復活

日本の翼が初めて太平洋の両岸を結んだ

民間航空再開と全日空のルーツの設立

復興する大西洋航路−その1

復興する大西洋航路−その2

関西民間航空界の復活

太平洋によみがえった「氷川丸」


鉄道省 大阪鉄道局(1936)

大阪商船(1937-40)

大日本航空(1939-41)

キュナード・ホワイトスター(1939)

日本郵船(1939)

太湖汽船(1940)

ルフトハンザ航空(1940)

鉄道省 大阪鉄道局(1940)

TWA(1941)

日本海汽船(1941)

ドイツ帝国鉄道(1943)

大日本航空(1943)

東亜旅行社・門司事務所(1943)

仙鐵管内立売商業組合(1943)

不明(1945)




米陸軍・欧州軍用鉄道(1945)

米陸軍・ルソン軍用鉄道(1945)

日本国有鉄道(1945-1951)

米陸軍・第64測量工兵大隊(1947)

交通案内社(1947)

キュナード・ホワイトスター(1947)

日本交通公社・広島支社(1948)

アメリカン・プレジデント・ラインズ(1949-60)

近畿日本鉄道(1950)

日本郵船(1951-52)

日本交通公社 等(1952)

日本航空(1954)

日本ヘリコプター輸送(1954)

イタリアン・ライン(1954)

フレンチ・ライン(1955)

極東航空(1956)

日本郵船(1957)
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