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KLM 1937/10 AMSTERDAM-BATAVIA WINTER SERVICE
1937(昭12)年10月
KLM ROYAL DUTCH AIRLINES
(オランダ)
219mm×98mm 22頁
欧州−東南アジア定期空路のパイオニア

より遠くへ・より早く
 中世から近世にかけて、ヨーロッパの国々は東南アジア方面へ進出し、やがて植民地として経営するようになりました。今日のインドネシアを中心とした地域は、オランダ領東インドと呼ばれていました。
 本国と植民地を結ぶ交通機関には高速性と確実性が求められ、当初の帆船から汽船と移り変わり、20世紀前半には飛行機が登場します。ここに紹介するオランダのKLMは、イギリスのインペリアル航空と並んで、最も積極的に東南アジアルートの開拓を行った会社の一つです。
 同社は1931年(昭6)にアムステルダム−バタビア(現・ジャカルタ)線を開設。わずか5人乗りの自国製フォッカー3発機による片道10日かけての運航ですが、他社に先駆けての欧州−東南アジア間定期旅客航空の開始となりました。その後は自国製にとらわれず機材の近代化を進め、この時刻表の頃には世界的な傑作機であるアメリカ製DC-3型機をいち早く導入しました。


欧州へ向かう西行の時刻表。
20箇所寄港しながらも、近代的な機材の投入により、全線の所要日数は6日間に短縮されました。
この写真の欄外には『アジアのオランダ』として、こんなコメントがつけられています。
『屈託がなく楽しさに溢れているのが常夏の島の日焼けした住人たちの生活である』
関連項目

火山島をゆく東南アジア最初の鉄道(オランダ領東インド旅行案内局、1936年)
大英帝国を結ぶ航空の大動脈(インペリアル航空、1936年-1938年)
日出づる東洋へ−インドシナ空路(エールフランス、1938年)
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