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ハイウェイ時代の開幕−高速バスの登場 日本初の高速自動車道路開通 日本の高速自動車道路の歴史は、1963年(昭38)7月の、名神高速道路部分開通から始まりました。そして、供用区間の延伸とともに、新しい交通機関が誕生しました。高速バスの登場です。 名神高速でのバス開業は、折りしも新幹線開業と東京五輪に沸く1964年(昭39)年10月5日の国鉄バスに始まり、私鉄系の日本急行バスと日本高速バスが続きました。下左は、民間一番手の日本急行バスの開業約2年後の時刻表で、インターチェンジの曲線で高速道路を象徴する表紙デザインです。 自動車工学とサービスの粋 高速バスの実用化により、自動車交通は新たな領域に足を踏み入れました。時刻表にも以下のようなことが書かれています。 『故障を起こさぬ為の入念な点検と、整備を受けた高速バスを時速100Kmで運転するドライバーは、豊かな経験の上に、更に特殊な訓練を積みかさね、常に安全運転を心がけています。冷暖房、エアーサスペンション、リクライニングシート、灰皿、読書灯、トランクルームを完備し、世界最高の出力(320馬力)のエンジンを装備した高速専用バスです。』 日本の大動脈を貫いて 名神高速道路開通以降、都市間高速道路網の整備は進み、1969年(昭44)5月の東名高速道路の全通によって、東京から神戸が結ばれました。 東名高速全通とともに、東京・名古屋間には国鉄バスと東名急行バスが運行を開始。特に国鉄バスには、東京と関西を結ぶ夜行便「ドリーム号」が登場しました。今日では便数や発着地も格段に増え、大変便利になった夜行高速バスの原点がここにあります。下右は、まさその開業時の時刻表です。 |
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1966(昭41)年9月 135mm×63mm 6折 |
1969(昭44)年6月 148mm×93mm 四つ折 |
上は日本急行バスの時刻表より、急行便以上のバスが停車する停留所の時刻です。 (各駅停車の普通便のみが停車する、これ以外の停留所の時刻も別に掲載されていました。) 特急便の、名古屋・新大阪間の所要時間と運賃(830円)は、当時の同区間の電車急行に若干劣るものです。 しかし、定員制・冷暖房完備・リクライニングシートといった面では高速バスが優位といえました。 国鉄ハイウェイバスの「ドリーム号」時刻表。 当初、名古屋・京都・大阪の3方面で始まった夜行高速バスも、現在では全国に路線を広げています。 |
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関連項目 関門国道トンネル開通(日本国有鉄道、1958年) バス全盛時代を伝える幻の時刻表(弘済出版社、1964年) |
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