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Pan American Airways 1941/03 Atlantic Pacific
1941(昭16)年3月
PAN AMERICAN AIRWAYS SYSTEM 
(米)
239mm×102mm 10折
大戦前夜の太平洋を飛んだ「チャイナ・クリッパー」

星条旗が太平洋を翔ける
 航空機の性能が十分ではなかった時代、長距離の洋上横断路線には、飛行艇が使われました。これは、パンアメリカン航空の大型飛行艇による、大西洋および太平洋横断線の時刻表です。
 太平洋線はサンフランシスコ・香港間という長大な路線が運航されており、太平洋地域におけるアメリカの足がかりとしても重要な役割を担っていました。

 しかし、戦略的観点から離れ、香港に発着するパンナムの飛行艇は、「チャイナ・クリッパー」と称され、古き香港を象徴する風景でもありました。(「クリッパー」は元々、19世紀の快速帆船を指しますが、パンナムは自社の機体やサービスにこの言葉を頻繁に使い、独特のイメージを醸し出していました。)


「オリエント・エクスプレス」と名づけられたサンフランシスコ・香港便の時刻表。
週一便。しかも、夜間は太平洋の島々のホテルに宿泊しながら、一週間の長旅でした。
太平洋横断便は、太平洋戦争の開戦とともに運休となり、かつて発着した島々は戦場となります。
戦後は航空機の性能も飛躍的に向上し、もはや飛行艇の路線としてよみがえることはありませんでした。
関連項目

大型飛行艇の黄昏(RAI - Reseau Aerien Interinsulaire、1969年)
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