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New York-Wasington Timetables 1939(昭14)年9月 PENNSYLVANIA RAILROAD (米) 167mm×82mm 五折 |
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インダストリアル・デザインと機関車 デザインが企業イメージを創る 表紙に描かれている、のっぺりとした鼻が突き出した特異な形状の電気機関車は、ペンシルベニア鉄道のGG-1型。有名なインダストリアル・デザイナーである、レイモンド・ローウィ氏によるアドバイスを受けた機関車として、歴史的に有名です。 「インダストリアル・デザイン」とは、デザインを通じて工業製品の利便性や商品価値を高めることとなるでしょう。しかし、「良い物」の創造は、企業イメージの向上とも関連があり、そういう意味で奥の深い言葉と言えます。ペンシルベニア鉄道も、時刻表などにこうした機関車を登場させ、先進性をアピールしていました。 流線型の時代に レイモンド・ローウィ(1893-1986)は、ペンシルベニア鉄道の様々なデザインに関わっていましたが、GG-1型電気機関車に対しては、「外板をリベット接合ではなく溶接結合する」ことを提唱し、視認性を考慮した有名な「濃緑色に5本の金色ストライプが走る外部塗装」を手がけました。これらにより、車体の流線型が、より実効的なものに高まりました。 彼は他にも、タバコの外箱から、宇宙船の内部まで、見る人の印象に残り、使う人間の快適性を考慮したデザインを多数考案し、インダストリアル・デザインの父と言われています。 GG-1型電気機関車は、1935年から43年にかけて138両が量産され、ニューヨークとワシントンを結ぶ幹線を主体に活躍しました。全機引退した今日でも、何両かが保存されるなど、根強い人気を保っています。 |
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関連項目 次世代の鉄道車両を目指して(ニューヨーク・セントラル鉄道、1956年) |
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