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Oahu Railway 1921/11 TIME TABLE
1921(大10)年11月
OAHU RAILWAY 
(米ハワイ州)
212mm×107mm 三つ折



週4回のハレイワ行きツアーに使用された展望車
ホノルル発・車窓に広がる太平洋

オアフ島を半周する路線

 常夏の楽園として、また、太平洋戦争開戦の地として知られるハワイに、実用交通機関としての鉄道が存在したことを知る人は今日では少ないのではないでしょうか。その名はオアフ鉄道。ハワイ随一の都市・ホノルルから、オアフ島沿岸をカフクに至る路線の他、内陸のワヒアワへの支線がありました。

産業の発展に活躍

 オアフ鉄道は、19世紀中頃にハワイに移住し、砂糖工場の経営を始めたアメリカ人・ディリングハムによって1889年(明22)に開通しました。最大の目的は、砂糖やパイナップルに代表される農産品をホノルル港へ運搬することでしたが、その風光明媚な沿線は観光開発の対象ともなり、やがて途中のハレイワにはリゾートホテルが出来、ホノルルからの1日ツアー(展望車に乗車!)も催行されていました。
 なお、ハワイは1893年(明26)に王政廃止、その5年後にはアメリカに併合されており、そうした激動の歴史をみつめた鉄道でもありました。

 1941年(昭16)12月、太平洋戦争勃発。オアフ鉄道は第二次大戦をなんとか生き抜きましたが、終戦から間もない1947年(昭22)に大部分の運行を停止しました。この夢のような鉄道は、廃止されてもなお人々の郷愁を集め、一部区間が当時の車輌を使用して観光鉄道として復活運行されています。


ホノルルからカフクへの時刻表。直通列車は1日2往復で、片道約3時間を要していました。
その他、日曜のみ1等専用列車「ハレイワ・リミテッド」が運行されていました。
関連項目

ハワイが正夢に−海外観光旅行の自由化(パンアメリカン航空・アロハ航空、1964年)
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