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Shanghai Transportation Guide 1960/02 上海市公共交通手冊
1960(昭35)年2月
上海市公共交通公司 
(中華人民共和国)
130mm×94mm 130頁

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「大躍進」時代の中国

毛沢東の下での国家建設
 中国大陸は、日中戦争や長年の内戦の末、1949年(昭24)に一応の安定を得、ソ連とともに社会主義国家の両雄としての歩みを始めました。そのような中、1958年(昭33)に提唱されたのが「大躍進運動」です。国力増進・近代化を目指す政策で、人民公社もその過程で設立されました。
 これは当時の、上海市の公共交通の時刻表です。表紙には、五星赤旗が翻る戦前からの古いビルが描かれ、新中国の意気込みを象徴しているようです。

 しかし、大躍進運動はわずか3年で失敗。急進的でバランスを欠いた開発政策は、むしろ食料不足など社会経済に大きな疲弊をもたらしました。そして、ソ連との対立や内部の権力闘争など、中国は混迷の時代へと向かっていきました。

拡大する都市交通
 表紙を繰ると、「大躍進中的新型公共車輌」と題した最新型のバスの写真や、解放以来10年間の交通の量的拡大を紹介する文章がまず飛び込んできます。本文は、当時まだ走っていた市電のほか、100系統あまりのバスやトロリーバス各線の始終発時刻と停留所間の運賃表。「通宵行使」と書かれた、1958年(昭33)年から開始された終夜運行の路線もあり、今に至る大都会の息吹が感じられます。
 一方で、紙や印刷の質はあまり良くなく、まだまだ発展途上の面もうかがえます。

 上海の市街交通は、街の歴史とともに移り変わってきました。戦前は租界を持っていた国々の資本によって路面電車が運行されていましたが、1949年(昭24)の解放後は国家の一元管理が進み、1958年7月に「上海市公共交通公司」が設立されています。市電の淘汰が始まり、人力車からタクシーへの切り替えが進んだのもこの時期です。
関連項目

中華人民共和国の成立と発展(人民革命軍事委員会鉄道部・中央人民政府鉄道部、1949年−1954年)
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