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行車時刻表 1935(昭10)年5月 廣九鉄路 140mm×74mm 3折 |
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ユーラシア大陸横断鉄道・ここに始まる ドラゴンが駆ける 列車による国境越えは世界中に存在しますが、アジアにありながら、洋の東西を横断するという点で異彩を放っていたのが、中国・廣東と英領・香港を結ぶ廣九鉄路でした。当時の中国の鉄道の例に漏れず、様々な駆け引きの後、1910年(明43)に開通した同鉄道は、のちに中国大陸の鉄道と連結されると、欧亜連絡の東の起点(欧州から見れば終点)と言われ、今に至るまでそのスケールの大きさは鉄道旅行愛好者の憧れとなっています。 今日のこの地域は、まさに昇龍の勢いでの経済発展著しい地域ですが、ここに紹介する戦前の時刻表にも「飛龍快車」−Flying Dragon Express−が駆け抜けており、半世紀以上後の姿を予見するようなそのネーミングに、中国の奥深さ・パワーを感じるのは私だけではないのではないでしょうか? 英領部分と中国領部分は、英段・華段として分かれて扱われてきました。第二次大戦後、中華人民共和国の成立とともに両者間の直通運転は無くなり、この鉄道の乗客は羅湖駅にて徒歩で香港と中国の境を越えるという、変わった連絡方法が続きましたが、近年は直通運転も復活しています。 |
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時刻表は中国語と英語の2ヶ国語表記。 快車(急行)には「飛鷹」「飛龍」「飛箭」「飛星」等、中国風な趣きのある愛称がつけられていました。 |
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関連項目 東洋の真珠−懐かしき香港(中国旅行社、1952年) |
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