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南米世界一周航路出帆表 1939(昭14)年 大阪商船 216mm×186mm 一枚 (画像は上半分) |
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新天地への人生を乗せた南米航路 戻ってこない究極の旅−移民 日本からも戦前、自営農業による豊かな暮らしを夢見て、多くの人々が旅立って行きました。中でも、ブラジルやアルゼンチンといった南米への移民は、本国からの遥かな距離感のせいか、今日でも独特の感慨を持って伝えられることが少なくありません。 南米移民の最盛期は昭和初期でしたが、この資料は、それからかなり経過し、第二次大戦間近の南米航路の出帆スケジュールです。この頃は移民の受け入れが厳しくなったことや時局柄、世界一周航路という面が強調されています。 有事の際を想定した国策客船が就航 それまでは移民の詰め込みだけという印象が強かった南米航路の船ですが、1939年(昭14)に、戦前の日本客船の最高峰のひとつに数えられる、画期的な船がデビューしました。大阪商船の「あるぜんちな丸」型です。 船内設備は当時の最高水準の豪華さを誇り、流線型の外観や高速性、また国産品のみで造られたという点が自慢でした。しかし、こうした船が造られた背景には、補助金を出して、有事の際に軍用に転用できるような高性能の船を造らせようとした、当時の政府の思惑もありました。 実際、後に「あるぜんちな丸」は航空母艦に改造され、客船としての生涯はわずか2年あまりに終わりました。 |
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左は、南米線の出帆予定表の拡大画像。 南米・ブエノスアイレスへは、地球を半周する約2ヶ月の旅路でした。中央に見える「あるぜんちな丸」のスケジュールは、同船の処女航海にあたります。 上は、当時の航路案内パンフレットの表紙です。 内部には就航船の船内写真や、寄港地のみどころ紹介が掲載されています。しかし、海外移住者向けというよりは、1等や2等を利用する用務・観光旅行者を意識した内容のようです。 |
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