旅のメニュー(その5)
−Long Way to TOKYO−


 今から30年程前は長距離の航空路線といえば、途中に何箇所も着陸し、始発地から目的地まで丸1日以上かかるのは普通でした。ヨーロッパから東京、アメリカから東京もその例外ではありませんでした。

SWISSAIR - スイス航空 / 1962年(昭37)
Japan Air Lines - 日本航空 / 1960年代後半
     
熱砂の中近東を越えて
 左は、1962年(昭37)のスイス航空のチューリヒ発南回り東京便の機内食メニュー。途中経由地は、アテネ・ベイルート・カラチ・ボンベイ(現・ムンバイ)・バンコク・香港と、実に6箇所。当時はすでにジェット機での運航とはいえ、夕食が2回あるところが、遥かな旅を感じさせます。

 次のページからは、各区間の献立が書かれていますが、最後の香港・東京間の夕食は、香港の有名なホテルである「ペニンシュラ・ホテル」のレストランによるものとの注記があります。
 また、カラチ−ボンベイ間、明けゆくアラビア湾を望みながらの早朝のティータイムは、爽快なものだったのではないでしょうか? メニューを見ると、そんな想像が浮かびます。

遥かなるマンハッタン
 右は、昭和40年台中頃の日航のニューヨーク・東京線の機内食メニュー。1966年(昭41)11月に開設されたこの路線は、ロンドン・ニューヨーク間の大西洋線や、南回りの欧州線と結ばれ、世界でも数少ない世界一周線を形成していました。

 現在はジャンボが直行するニューヨーク・東京間ですが、往時はご覧の通り、サンフランシスコとホノルルを経由する遠い道のりでした。機内映画等が無かった時代、長距離の洋上飛行での楽しみといえば、機内食くらいしかなかったのではないでしょうか?

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