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Setoda-cho Transportation section 1960/10 瀬戸田港発定期船 町営バス 列車 時刻表
1960(昭35)年10月
瀬戸田町運輸課
93mm×65mm 四つ折
40年前の「しまなみ海道」

生活に密着した時刻表
 瀬戸田は、広島県・尾道の沖合の瀬戸内海に位置する、芸予諸島の生口島にある町です。耕三寺に代表されるように、中世以降の歴史文化が香る土地としても知られています。
 これは瀬戸田町関係の航路の時刻を中心に、町営バスや三原からの国鉄連絡について記載された時刻表で、小型の巡航船がトコトコと島々を縫って走っていたのどかな風景が見えるようです。

悲願の架橋
 しかし、悲しい出来事がありました。1957年(昭32)4月、瀬戸田を定員の3倍の乗客を乗せて出港した定期船「第五北川丸」が、操船を誤って浅瀬に乗り上げて転覆。百人以上の死者を出す惨事となりました。そのためか、この時刻表にも「定員は厳守願います」との注記が書かれています。
 当時の瀬戸内海では大小の海難がしばしば発生し、これが老朽船の取替えと、ひいては本州と四国を結ぶ架橋計画を後押しすることとなりました。

 1999年(平11)には、尾道・今治ルートの「しまなみ海道」が開通。経由地の瀬戸田町にもインターチェンジが出来、本土や周囲の島と遂に「陸続き」となりました。
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