戦前航空会社(日本とその支配地域の航空会社)
20世紀は、航空機という画期的な輸送手段が発達した時代でした。
時刻表にも、その急速な変遷の足跡を見ることができます。
しかし、戦前の航空産業は、国家の力の象徴として、その威信を背負う運命にもありました。
日本航空輸送の1929年(昭4)の時刻表は本館をご覧下さい。
日本航空輸送
定期航空発着時刻及賃金表 1930年(昭5)4月


・同社の運行開始翌年の時刻表。
・この時から東京〜京城(現・ソウル)が日着可能となった。
・路線は東京〜大連線のみ。
・羽田空港はまだ無く、立川の飛行場を使用。
・区間運行として、東京〜大阪便と大阪〜福岡便があった。
(大阪〜福岡便には水上機が使われた。)
・当時は月曜日から土曜日までの運行で、日曜日は運休。
・寄港地では遊覧飛行が行われていた。
日本航空輸送 (JAPAN AIR TRANSPORT)
1935年(昭10)10月


・内容は英文で書かれている。
・路線は、東京〜大連線と福岡〜台北線であった。
(台湾へはこの頃運航が開始された)
・新型機"エンヴォイ"の就航で、日満間の所要時間が短縮。

[この年…ドイツが再軍備宣言]
日本航空輸送
定期航空案内 1938年(昭13)4月


・表紙は当時の主力機・DC-2型。
・国内線は、北海道・中部・山陰・四国にも伸びる。
・大陸方面は、新京と大連へ急行便を運航。
・時刻表は路線図形式で表示されている。
・この年の末、日本航空輸送は「大日本航空」に改組された。

[この年…ドイツがオーストリアを併合、「水晶の夜」事件]
大日本航空の1939年(昭14)の時刻表は本館をご覧下さい。
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